第1章:MVの基礎 HOW TO MUSIC VIDEO|コンテ編|HIPHOPミュージックビデオ制作で最も重要なのは「撮る前」
- スラムリッチ

- 7月25日
- 読了時間: 5分
更新日:24 時間前

コンテ編|HIPHOPミュージックビデオ制作で最も重要なのは「撮る前」
「良いカメラがあれば、かっこいいMVが作れる。」
そう思っている人は少なくありません!
しかし、実際に現場で多くのMVを制作してきた中で断言できるのは、MVの完成度は撮影前にほぼ決まるということです。
その鍵となるのが「コンテ(絵コンテ・構成表)」です。
コンテとは?

コンテとは、撮影するカットや流れを事前にまとめた設計図のことです。
建物を建てる前に設計図を作るように、MVも撮影前に完成形をイメージしておくことで、現場がスムーズに進み、映像のクオリティも大きく向上します。絵が上手である必要はありません。


棒人間や簡単な図でも十分です!
大切なのは、「何を」「どこで」「どう撮るか」を明確にしておくことです。

コンテを作るメリット
撮影時間を短縮できる
現場で「次どうする?」と考え始めると、時間はあっという間に過ぎてしまいます。
事前にコンテがあれば、撮る順番が決まっているため、効率よく撮影できます。
逆にコンテがない撮影は、説明書無しにプラモデルを組み立てようとするのと一緒で、撮影時間が無駄に長くなりがち・・・。

撮り忘れを防げる
編集を始めてから「このカットがない…」
という経験は、MV制作をした人なら誰もが一度はあります。
コンテがあれば必要なカットをチェックしながら撮影できるため、撮り忘れを大幅に減らせます。
アーティストとイメージを共有できる
「かっこいい感じで撮ります。」
この言葉だけでは、人によってイメージはまったく違います。
コンテを見せることで、
この場所で撮影する
このようなカメラワークにする
この衣装で撮る
といった内容を事前に共有できるため、完成イメージのズレを防げます。
コンテを作る前に考えること
コンテを描く前に、まず楽曲を分析しましょう。
考えるポイントは以下の4つです。
① テーマ
この曲は何を伝えたいのか。
例
成り上がり
仲間との絆
恋愛
ストリート
孤独
お金
成功
挫折
テーマが決まると、映像の方向性も決まります。
② 世界観
どんな空気感のMVにしたいのか。
例えば、
夜の繁華街
工場地帯
倉庫
高級ホテル
団地
屋上
海辺
山
ロケーション選びは世界観を作る重要な要素です。
③ カラー
色にも意味があります。
青:クール・孤独
赤:情熱・危険
緑:自然・落ち着き
黄色:希望・暖かさ
黒:高級感・重厚感
撮影前に色のイメージを決めておくことで、編集時のカラーグレーディングもしやすくなります。
④ テンポ
楽曲が速いのか、ゆったりしているのか。
テンポによって
カット数
カメラワーク
編集スピード
も変わります。
初心者向けコンテの作り方
最初から細かく描く必要はありません。
以下のようにメモ程度で十分です。
カット | 内容 | 場所 | カメラ |
1 | 全身リップ | 屋上 | ジンバル前進 |
2 | 顔アップ | 屋上 | 手持ち |
3 | 仲間集合 | 駐車場 | ドローン |
4 | 車の前 | 工場 | ローアングル |
これだけでも撮影は格段に進めやすくなります。
どのカットを、曲の何分で撮るかも決めておくと、さらに段取りが良くなります。 撮りたいカットを全部1曲まるまる流して通して撮ると、1日で撮れるカットは限られるのでオススメです。
現場で変更しても問題ない

コンテは「絶対に守るもの」ではありません。
実際の現場では、
天候が変わる
光の向きが違う
通行人が多い
思っていた場所と違う
など、予定どおりに進まないこともあります。
その場でより良いアイデアが浮かぶことも珍しくありません。
コンテはあくまで土台です。
柔軟に変更しながら、より良い映像を目指しましょう。

まとめ
初心者ほど「まず撮ってみよう」と考えがちですが、プロほど撮影前の準備に時間をかけています。コンテを作る習慣を身につけるだけで、
撮影時間の短縮
クオリティの向上
撮り忘れ防止
編集の効率化
アーティストとの認識共有
など、多くのメリットがあります。
ミュージックビデオは、カメラの性能だけでは完成しません。
撮る前の準備こそが、作品のクオリティを左右する最大のポイントです。
次の章では、コンテをもとに実際のロケ地を選ぶ際の考え方や、初心者でも失敗しないロケハンの方法について解説します。
次回
この記事を書いた人

プロフィール スラムフッドスター代表・ミュージックビデオディレクター。中学生の頃からHIPHOPが好きで、何よりHIPHOPのミュージックビデオを作ることが好きで生きがいです。アーティストそれぞれの世界観を映像で表現し、「このMVを作ってよかった」と思える作品づくりを大切にしています。普段は全国各地のアーティストのMV制作を行いながら、HIPHOP専門WEBメディア「SLUMHOODSTAR」では日本語ラップのニュースや新曲情報、アーティスト紹介などを発信しています。 SNS































































































































































































































































































































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