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叫ぶことでしか残せなかった感情|ラッパーZEDが「Imagine (feat. B1ACK BAND) 」のMVを公開
SoundCloudを拠点に、2024年以降エモーショナルな楽曲を次々と発表してきたラッパー・ ZED 。 2025年にリリースされたEP『From SoundCloud』より、「Imagine (feat. B1ACK BAND)」のMusic Videoが公開された。 本作についてZEDは、「イメージは青で、絶対に海で撮影したいと思っていた」と語っており、撮影は11月下旬、レインボーブリッジを背にした東京湾で行われた。冷えた空気とゆらめく海面が、楽曲の内省的なムードをそのまま映像に焼き付けている。 リリックでは、ドラッグや嘘が蔓延する荒んだ日常の中で、虚無感と孤独に引きずられていく内面が切実に綴られる。理想と現実の乖離、自己肯定と自己否定の往復が生々しい。それでもZEDは、自分の足で進む決意を言葉にしていく。 深くリバーブのかかった音像は、地に足のつかない現実感のなさと、胸の奥を引っかくような痛みを同時に伝える。寒さで足の感覚を失うほどの海で、叫ぶことでしか表現できなかった感情をチェックしてほしい。 info Instagram:...

ドラム師匠


祖父を舌癌で亡くしたからこそ、生の叫びが必要だった|soleが新曲「Loud」のMVを公開
新潟から東京へと拠点を移した孤高のラッパー・ sole 。 2024年以来、久々の作品となるEP『Broken』を1月10日にリリースした。 今作ではビートも自ら手がけ、ダークさはそのままに、エレクトリックなRageサウンドへと大きな変化を遂げている。そして、EPに収録された楽曲「Loud」のMusic Videoも公開された。 この曲は、 “死”を強く意識した瞬間にこそ、“生”を激しく感じられる 作品だ。 祖父を舌癌で亡くした経験は、個人的な悲しみとして消化されることなく、「声枯れるまではshout」というラインに象徴されるように、叫び続ける理由として自身をせき立てるようにラップしている。 彼は、沈黙させられてきた者たちの代弁者。内面から燃え上がる、その熱を感じてほしい。 タフに生きるgrandson 閻魔にも抜かせないベロ回してloud 〜「Loud」のリリックより引用〜 info Instagram: https://www.instagram.com/iamsole33/ text by ドラム師匠

ドラム師匠


飾らない、それでいて芯のある言葉たち|東京のラッパーShadeが「Until」のMVを公開
すぐ側にいるような、身近な存在。 飾らない、それでいて芯のある言葉に耳を傾けてしまうラッパーがいる。 Shade は、東京を拠点に活動する、1998年生まれのラッパー。2025年に1st EP『out of the blue』をリリースし、2026年、EP収録曲「Until」のMusic Videoを公開した。 本作は自身初となる映像作品で、編集も自ら手がけたという点からも、この曲に込めた想いが伝わってくる。 今作で描かれるのは、内面の葛藤や劣等感、不安といった感情から目を逸らさない姿勢だ。他人の目を通して自分を見ることで生まれる自己嫌悪感。それでもShadeは、「明日を思える曲を書く」とつづっている。 この楽曲が静かに胸を打つのは、特別なドラマを語っているからではない。日常の中に埋もれ、見過ごされがちな感情を、自分自身に何度も問いかけることで言葉を見つけていく。 Shadeの"理想の自分になろう"という前向きな姿勢が、リスナーの心をとらえるに違いない。 自分許せる心 他人受け入れる懐 それ持てるまで歌歌おう あの日口から出た言葉が腐る前に 〜「

ドラム師匠


I BLOCKの叩き上げ、Sasshiが提示する現在地
横浜市・I BLOCK(泉区)をフッドに持つ、03年生まれのラッパー“Sasshi”が、2026年1月7日、新曲「WXXD」のMVを投下した。 実兄“Bank.Somsart”とのユニット“BOOMERANG BROTHERS”としての活動でも名を知られるSasshiだが、現在は互いにソロとしての表現に比重を置き、各々の現在地を更新し続けている。 タイトルの「WXXD」“XX”に何が入るかは聴き手の想像に委ねられるが、曲中で綴られるユーモア混じりのリリックは、すべて現実に根ざしたものだ。独特な間の取り方、低く沈み込むベースに身を預けた落ち着いたFLOWが、じわじわと中毒性を生み出していく。 派手な演出はない。だが、I BLOCKで積み上げてきた時間と経験が、ラップの隙間から確実に滲み出ている。 2026年の幕開けに放たれたこの一曲は、挨拶代わりでありながら、Sasshiの現在地を強く印象づける一撃だ。 是非にチェックワンツーおすすめします! Sasshi Instagram https://www.instagram.com/sasshi_you
PAPA- KIMG


内面が変われば、世界も変わる──TRIDE「砂」
鹿児島アンダーグラウンドの現場で切磋琢磨を続けるクルー"South Camp Clique" その内部から立ち上がるグループ"TRIDE(虎來堂)"が、昨年末に配信リリースした楽曲「砂」のMVを1月7日にYouTubeで公開した。 TRIDEは、2MCの"sin1raw"、"bo-ya" 2ビートメイカーの"bobbdeep"、"CSB"によって構成されるユニット。それぞれが異なる個性と役割を持ち寄りながら、確かなバランスで一つの表現へと収束している。 本作「砂」は、"bobbdeep"によるノスタルジックで温度のあるビートを軸に、"sin1raw"のメロディを織り交ぜた浮遊感のあるHOOK、そこへ"bo-ya"の語りかけるように染み込むFLOWが重なっていく。派手さよりも感情の揺らぎを丁寧にすくい上げる構成が、曲全体に深い余韻を残す。 どんなに重たい出来事も、捉え方ひとつで形を変え、やがて砂のように落ちていく。この曲は、強がるでも抗うでもなく、静かに内面へと語りかけてくるメッセージソングだ。 映像は、気鋭のクリエイトカンパニー「脇村映像」が担当
PAPA- KIMG


木曜日の夜、言葉は雲の上へ|L.O.S.TのメンバーM3Rが「THURSDAY FREESTYLE」のMVを公開
名古屋のヒップホップクルー〈L.O.S.T〉のメンバー M3R が、10月3日にリリースしたアルバム『LIF③STYLE』より、楽曲「 THURSDAY FREESTYLE 」のMusic Videoを公開した。 M3Rのラップは、気だるく、力を抜いたようでいて芯はブレないMUMBLE RAP が特徴だ。 「THURSDAY FREESTYLE」で描かれるのは、ドラッグや煙、警察への嫌悪といった、決して安全とは言えない日常。その中でM3Rは、音楽と言葉を武器に自分自身がブランドになるという表現者としての決意を語っている。 「口の中はdry / Yeah i smoke it 4 times」 木曜日の夜、スタジオで吐き出された言葉たち。煙と共に消え入りそうな感触こそが、M3Rという存在を雲の上へと押し上げていく。 info Instagram: https://www.instagram.com/m3r_lost/ text by ドラム師匠

ドラム師匠


石川出身のラッパーRICHMANが、「Sketch Book」に刻んだ未完成のリアル
石川県出身のラッパー・ RICHMAN が、11月26日にアルバム『Close Eyes』をリリースした。 今作は客演を一切迎えず、彼自身の人生、葛藤、そして覚悟をそのまま音に刻んだ作品となっている。そのアルバムから楽曲「Sketch Book」のMusic Videoが1月2日に公開された。 この曲は、未完成の夢を追いかけて、日々ノートにリリックを書き続けていることをテーマにしている。リリックには、家族や周囲から理解されず、「ちゃんと就職しなさい」と言われたこと、趣味に金をかけて借金を背負ったこと、不安から一人で抱え込んだ夜のことなど生々しい描写には痛みがある。それでも音楽を本業として昇華させようとする姿に胸を打たれる。 メロディアスなフローの中に宿るのは、どこか哀愁を帯びた歌声。強さを誇示するのではなく、迷いや弱さを抱えたまま進むからこそ、その声はリアルに胸へと届く。 info Instagram: https://www.instagram.com/richman.jp TikTok: https://www.tiktok.com/@ric

ドラム師匠


ビートが渡り、意思が宿る。 HIPHOPセレクター PAPA-KIMG 新プロジェクト「Pass The Beat Ploject」始動
2020年よりHIPHOPライターとして再始動した"PAPA-KIMG"は、これまで自身の審美眼で選び抜いた楽曲をコンパイルしたセレクトアルバム『SoundSourcePool』を3作リリースしてきた。 そして新たな取り組みとして始動したのが、DIGGしたビートをラッパーへ“Pass”し、楽曲として完成させるプロジェクト 「Pass The Beat Project」 その第1弾として選ばれたのは、北九州を拠点に活動するProject Neeters所属のビートメイカー"monos_penta"によるビート。 このビートを、神奈川・東京を拠点にMC/DJとして、さらにビートメイカーとしても活動する"GG"へとPassし、完成した楽曲が「P.T.B.P」である。 90年代の空気感を纏ったmonos_pentaのサンプリングワークが際立つビートに、GGのスモーキーで切れ味鋭いFLOWが重なり合う。世代や立場を越えて“音”だけで繋がったこの化学反応は、プロジェクトのコンセプトをそのまま体現した一曲と言えるだろう。 ビートが渡され、意思が吹き込まれ、曲に
PAPA- KIMG


IOが主宰するレーベルから、ラッパーTeteが新曲"VERETTA FLOW"をリリース|「死んでも俺が売れてやる」
2025年に飛躍したラッパー Tete 。 長崎県平戸市出身の彼は、EPのリリースを皮切りに、アルバム『soul speed tape』を立て続けに発表。さらに、日本最大級のヒップホップフェス〈POP YOURS 2025〉、そして地元・長崎で開催された大型音楽フェス〈BRIDGE 2025〉への出演も果たし、その名を“現場”でも刻み込んだ。 そして2026年、ラッパー・IOが主宰するレーベル〈VERETTA SOUNDS〉と契約し、1月1日に新曲「VERETTA FLOW」をリリースした。本作は、Teteが次のフェーズへ進むための、明確な意思表明でもある。 リリック全体を通して描かれているのは、安価な流行や他人の評価に流されることなく、地元のクルーRSH(RIVER SIDE HOLLYWOOD)と自らの美学を信じ抜く、揺るぎないスタンスだ。 象徴的なのが、 “Not glock, not uzi, not AK” という一節。銃=力を誇示するヒップホップの定型を否定し、フロウと思考、そして地元の仲間が己の武器であると訴える。...

ドラム師匠


近未来都市で鳴る、孤独と自由のRage|MARONIが新曲「TOKYO」のMVを公開
ロシア・ウラジオストク出身、東京を拠点に活動するヒップホップ/R&Bアーティスト・ MARONI (マロニ)が、新曲「 TOKYO 」のMusic Videoを12月29日に公開した。 近未来都市"TOKYO"とでも言いたくなるような電子系シンセがうねりを上げるRageサウンド。外国人である MARONIは、 日本での生活に疎外感・違和感・孤独を感じながらも、周囲に流されず自身のアイデンティティを貫く姿を描く。 曲が進むにつれてサウンドはダンスの色合いが濃くなり、視点が“自分”から“君”へと開かれていく。MARONIは自身の痛みを通して、同じように生きづらさを抱える誰かに「君は一人じゃない」と手を差し伸べている。 info Instagram: https://www.instagram.com/zzz_maro text by ドラム師匠

ドラム師匠


日常にある言葉をパワーワードに押し上げる|Sieroが「ニコニコ」のMVを公開
AbemaTV『RAPSTAR 2025』でSELECTIONサイファーまで勝ち残り、確かな存在感を示したラッパー・ Siero 。 そんな彼が12月24日にアルバム『THE GOAT TAPE 4』をリリースし、その中から最もキャッチーな楽曲「ニコニコ」のMusic Videoを公開した。 本作は、日常にある言葉をタイトルに掲げながら、それをリフレインすることで“合言葉”のような力を持たせた曲だ。 そこにあるのは、ただ明るく振る舞うための笑顔ではない。リリックには、不登校だった過去や、まだ道半ばである自身の状況が隠すことなく刻まれている。 一方で、ライブの熱狂や、増えていくリスナーの存在にも触れられており、彼を取り巻く環境が少しずつ好転していることも確かだ。 その変化を独り占めするのではなく、「ほらみんな集まって」と呼びかける姿勢が、自然と笑顔の輪を広げていく。 info Instagram: https://www.instagram.com/sierothegoat X: https://x.com/sierothegoat TikTok:

ドラム師匠


他のラッパーにはない独自の美意識と世界観|謎多きラッパー8teesが、「Vision To Draw」のMVを公開
謎多きラッパー 8tees(エイティーズ) 。ダークで痺れるような低音ボイスを武器に、感情の陰影をそのまま落とし込むラップスタイルが印象的な存在だ。 そんな8teesが、12月26日に楽曲「Vision To Draw」のミュージックビデオを公開した。 本作はEP『HIP My HOP Life』収録曲で、連なったハイハットが心拍数を上げるように鳴り続け、焦燥感と衝動をそのまま音像化。 リリックでは、変わり映えのない地元の景色の中で、変わりきれない自分への苛立ちながら、音楽を通じて独自の成功を掴もうとする強い意志が描かれている。 「このLife俺が主人公/好きな事して描いてくVISION」 このラインが象徴するように、MVでは“馬”の手綱をひき、他のラッパーにはない独自の美意識と世界観を強く印象づける。 只者ではない何かを感じ取れるはず。8teesが2026年のシーンをにぎわす。 そんな予感がする… info Instagram: https://www.instagram.com/8tees_hip.my_hop.life/ text by

ドラム師匠


孤独になって考える真実の愛|Palmparkが新曲「Real Love feat. Cnya」をリリース
宮崎県出身、現在は東京を拠点に活動する3MC・2Beatmakerからなる5人組HIPHOPクルー・ Palmpark 。 これまでに3枚のEPをリリースし、「仲間」や「家族」といった身近な関係性を何よりも大切にしながら、日常と非日常、ストリートと自然を行き来するリアルなヒップホップを鳴らしてきた。 12月24日には、今後発売されるEPからの先行シングルとなる「Real Love feat. Cnya」がリリースされた。本作では、クルーのメンバーである Cnya をフィーチャーし、内省的かつパーソナルな視点が掘り下げられている。 リリックに描かれるのは、過去の後悔や不安定な現実を抱えながらも、それでも前に進もうとする姿だ。不器用ながらに"真実の愛とは何か"を考え続ける葛藤が、真夜中に多摩川沿いを歩くといった日常的な情景と重なり合う。 本作を強く印象づけているのが、Cnyaの温もりある声だ。空気が冷え込むほどに、誰かを想うフレーズや静かな夜の描写が、そっと孤独を和らげてくれる。 info Instagram: https://www.instag

ドラム師匠


HAEINが、揺るがぬアイデンティティを歌った新曲"CHOPSTICK"をリリース|「自分で種をまき刈り取る旅」
HAEIN は、自身のルーツであるレゲエを大切にしながら、ヒップホップにとどまらず新しいサウンドを貪欲に取り入れてきたアーティストだ。ジャンルに寄りかかるのではなく、自分の感覚を信じて音を鳴らしている。 11月25日には新曲「CHOPSTICK」がリリースされた。 ダークなピアノループが印象的な本作は、“本物であること”への強いこだわりと、自分の手で未来をつかみ取ろうとする意志を歌った作品。流行や他人の評価に左右されず、リアルを積み重ねていく覚悟が、リリックの端々からにじみ出ている。 タイトルに掲げられた「japanese chopstick」という言葉は、日本から生まれた自分自身のルーツやスタイルを象徴するものだ。up town / down town を行き来しながらも、どこにいても揺るがないアイデンティティ。その在り方こそが、この曲の核になっている。 低いトーンで落ち着いた声色と、小刻みでタイトなフローは、派手さに頼らずとも確かな説得力を持つ。ぜひ音量を上げて、HAEINが発する語感の心地よさを体感してほしい。 稼ぐばりばりmoney m

ドラム師匠


心の奥に沈んだ記憶を呼び起こす|maco maretsが、Newアルバムより「Remembering」のMVを公開
maco marets は、1995年福岡生まれ、現在は東京を拠点に活動するラッパー。2016年に1stアルバム『Orang.Pendek』でCDデビュー以降、コンスタントに作品を発表し続け、12月3日に9作目となるアルバム『Helix'95』をリリースした。 サウンドプロデュースは、過去4作にわたりタッグを組んできた アズマリキ (Small Circle of Friends / STUDIO75)が担当している。 そのアルバムから楽曲「Remembering」のMusic Videoが公開された。本作は、レースのカーテン越しに注ぐ日差しのような、淡く柔らかなピアノループがアブストラクトに響く一曲だ。 リリックでは、もう遠い場所へ旅立ったはずの“あなた”の存在を、ただ静かに見つめ続けている。ここで描かれる“remembering”は、前向きな回想でも、癒しへと向かうための整理でもない。忘れられないこと、思い出してしまうことを否定せず、心に残り続ける未消化の感覚が描かれている。 リスナーの心の奥に沈んでいた記憶を、そっと呼び起こすに違いない。

ドラム師匠
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