薬物に溺れた自分を言葉にして突きつけるリアル|尾張発、ラッパー Ginga が新曲「吉害」をリリース
- ドラム師匠
- 6月21日
- 読了時間: 1分

暴走する感情の隙間から、真実がこぼれ落ちる
そう思わせるのは、尾張を拠点に活動するラッパー・Ginga が、5月5日に新曲「吉害(キチガイ)」をリリースした。
「吉害」というタイトルも、ただの挑発じゃない。「気狂い」という意味を持ちつつ、「害をもって吉と成す」という逆転の願いが込められている。
そう、これは薬物による自己破滅の記録ではない。孤立と混乱の中で軋んでいく日々の中から音楽にすがり、何かを掴もうとする意志が、言葉の一つ一つににじんでいる。
リリックには、薬に溺れた田舎での生活の生々しい描写がぶちまけられている。フロウの切れ味と語気の強さからリアリティを感じるだろう。
ラッパー Watson に惹かれる人には間違いなく突き刺さるはずだ。
そして、"エヴァンゲリオン"のアスカの決め台詞「あんたバカ?」を引用するなど鬱屈とした状況の中にも、遊び心を忍ばせるバランス感覚も素晴らしい。
Music Videoでの、上半身裸の姿も印象的だ。野生味があるだけでなく、小細工を捨てて真正面から自分を晒す覚悟のように映る。人生を嘘なく語ろうとする人間のむき出しの姿に思えてならない。
傷を見せることが強さになる。
そんな力あるラッパー Ginga に注目してほしい。
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Instagram:https://www.instagram.com/_ginga_999
text by ドラム師匠
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