岐阜や名古屋を中心に活動するR&Bシンガー/ラッパー kohjiro(コージロー)。シルクのような滑らかな肌触りの歌声と、想像が膨らむ詩の世界観、そして次元を超えたスケール感のある楽曲が魅力だ。
活動歴はまだ1年と短いが、すでに4枚のシングルと2枚のEPを発表するなど精力的に活動している。
そんな Kohjiro が、11月18日に新曲「Medicine (feat. Hazz)」をリリースした。「儚い苦悩 それがエナジー」とネガティブな感情と真正面から向きあった曲で、深い海の中へゆっくり沈んでいくような感覚にさせてくれる。しかし、それは不快なものではなく、彼の音楽に身を委ねる心地よさが感じられる。
そして今回、Kohjiro に話を伺った。この曲の背景を知ることで、さらなる魅力を感じて欲しい。
◤インタビュー◢

ー Kohjiroさんの楽曲には、宇宙といった次元を超えたスケール感や、音の世界に包み込まれる没入感が感じられます。楽曲制作時に意識されていることはありますか?
Kohjiro:世間一般的な カッコ良さや魅力に影響されず、自分がカッコいいと思うものを貫きたいという思いが念頭にあります。
僕は元々明るい人間じゃあなくて、孤独やネガを多く抱える人間でした。なので今僕の楽曲は明るい曲が少ないと思います。 ですが、世の中みんな見せないだけで、大人になれば必ず人に言えない悩みがあるはずなんです。そういうものを音楽というツールを使って共有したい。というより共感して欲しいです。俺が孤独で寂しがり屋だったから…
もちろんこれからどういう経験をしていくかは分からないので、その時その時で変わっていくとは思いますけど。
ー そのような想いは、「Medicine」から感じ取れます。私はゆっくりと深い海の中へ沈んでいく感覚になりました。この曲を作るきっかけはありましたか?
Kohjiro:「Medicine」については、Kaydy さんのビートを聞いた瞬間に、フック、リリックが思いつきました。僕はゆっくり宙に浮いていくモノを感じましたね。でも、考え方は似てると思います。力が抜けていくようなイメージで作りました。
リリックは先ほど申し上げました通り、 自分とは何か分からない苦しみ、その中でも何かを見つけて頑張らなきゃいけない、それは俺にとって音楽だよね、と。
"音楽" と "俺に渦巻く苦しみ"
その両方が、今の俺の活力になっている事に気付く。そんな感じです。
ー 客演のラッパー HAZZ さんのリリックに痛みがあったことで、曲の深みが増しています。客演に起用した理由を教えてください。
Kohjiro:HAZZ 君は、石川の能登出身のラッパーです。たまたま知り合いのスタジオでレコーディングやってるから遊びにくる?と誘われて、行った先で HAZZ 君と出会いました。
レコーディングを聞かせてもらってて、この人も、形は違えど背負ってきた苦しみや悲しみを力に変えているんだなと直感で思いました。それと普通にラップがカッコいい。
ラッパーとも曲を作ってみたかったのでオファーしました。
ー 最後にMusic Videoについて伺います。夜中の撮影や照明演出で、影を効果的に映像に仕上がっています。映像ディレクター・Ryota Nagashima さんを起用した理由はありますか?
Kohjiro:この曲ができた時に映像化したいと思っていたのでディレクターさんを探していました。彼の作品はどれも素晴らしく、カメラの角度や、物や背景の配置の仕方、 アート性が限りなく高かったです。そういう部分に惹かれ、すぐに連絡しました。
「是非やろう」と言ってくださったので、実現することができました。ちゃんと曲のイメージや言葉じゃ説明できないアートをしっかり汲み取ってもらえました。
あと凄い気さくな方達だったので、撮影中がすごい楽しかったのが印象に残っています。 そういうのもアーティスト側にとって 大きいんですよね。
info
Kohjiro
Instagram:https://www.instagram.com/kohjiro_o
Kaydy
Instagram:https://www.instagram.com/kaydyiskd
Ryota Nagashima
text by ドラム師匠
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