静かに沈み、深く響く──Tete「nirvana」が誘う“もう一つの平穏”
- PAPA- KIMG
- 6月28日
- 読了時間: 2分

九州・長崎県平戸出身、現在は沖縄を拠点に活動中のラッパーで"RIVER SIDE HOLLYWOOD"のメンバー"Tete"が先日リリースしたNEW EP「soul speed tape」から「nirvana」のMVを6月26日に投下させた。言葉と音の両面から静かに“救い”を差し出してくるような、芯の通った作品だ。
タイトルに掲げられた“nirvana(ニルヴァーナ)”──精神的な平穏や解放を意味するこの言葉が象徴するように、Teteのリリックは日々の葛藤や不安と向き合いながらも、その先にある「静かな場所」を目指している。「悟り」と言ってしまえば簡単だけど、この曲に漂うのはもっと日常的で、リアルな救いのかたち。飾らない言葉で描かれるその情景は、リスナーの内面とも自然にリンクしてくる。
ビートを手がけたのは、「 Step In To The Pure Life」でもタッグを組んでいるビートメイカー"Shin Andrew"余計な装飾を排したミニマルで重心の低いサウンドが、Teteの語り口としっかり溶け合っている。洗練された浮遊感の中に、深い呼吸のようなドラムが鳴っていて、聴けば聴くほどその中毒性に引き込まれていく。
映像ディレクションはDexFilmzが担当。MVも含めて作品としてのトーンが統一されており、視覚と聴覚の両面から“nirvana”の世界へと誘ってくれる。
この曲が本領を発揮するのは、誰にも邪魔されず、自分自身と向き合う時間。深夜、車の中で。あるいは静かな部屋の片隅で。喧騒を離れたその瞬間に、この音はそっと寄り添ってくれる。"聴く"というより、"沈む"。そんな一曲。
是非にチェックワンツーおすすめします!
info

EP「soul speed tape」
Tete
RIVER SIDE HOLLYWOOD
Shin Andrew
DexFilmz
text by PAPA-KIMG(パパキムジー)
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